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未来に向かって流れる世界のトレンドについて

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ここ数ヶ月、世界の未来についての本や番組を観る機会が増えました。
というのも、様々な起業家の考え方に触れるうち、世界に大きなインパクトを与えている起業家・スタートアップほど「未来はこうなっており、その未来の中で自分たちのサービスはこの部分を担っていて、それを実現させるために今これをやるんだ!」というような観点から動いていると実感したからです。
また、単純に未来についての話は個人的にもすごく興味があります。
 
未来について考えるうちに、世界のトレンドと言われている分野(IoT、ビッグデータ、人工知能、シェアリングエコノミーなど)はそれぞれ単独で存在するのではなく、現在の世界が未来の世界に向かう大きな流れの中に関連して存在しているのだと考えるようになりました。以下に、特に興味のある2つの流れを記載します。
 
 
◯1.人間の限界を超える正確なアウトプットをコンピュータが出せるようにするための流れ
⇒現在の世界では、記憶や計算などの一部の単純処理を除き、意思決定などのアウトプットの多くは個々の人間が行っています。
そして、個々の人間が考えて導き出すアウトプットの正確性には常に限界があります。
というのも、アウトプットはコンピュータも人間も、①インプット⇒②演算⇒③アウトプットという流れで行いますが、アウトプットの正確性は常に①の「インプットの範囲(量)」と②の「演算の処理能力」に依存するからです。個々の人間の①と②の能力に生物的な限界がある以上、導き出されるアウトプットの正確性にも限界があります。
 
しかし、既にオンライン広告の最適化など様々な分野で活用されている通り、コンピュータであれば個々の人間の①と②の能力の限界をはるかに超えて正確なアウトプットを出させることができます。
 
人間に代わり、コンピュータにもっと色々なアウトプットを出させるようにするためには、コンピュータの①と②を拡大させる必要があります。
 
コンピュータの①「インプットの範囲(量)」を拡大させるというのは、要するに「もっと多くのデータを収集できるようにする」ということだと考えています。そのためのトレンドとして、未だネットに繋がっていない人たちをインターネットにつなげるというトレンド(※新興国の50億人の人々をインターネットにつなげるGoogleのProject Loon、Facebookを中心としたInternet.orgなど)や、未だネットに繋がっていないモノをネットにインターネットにつなげるというトレンド(IoT=Internet of Things)が存在すると捉えています。
この2つのトレンドは、「これまでインターネットに繋がっていなかった人やモノをネットに繋げることでデータを取れるようにする」ことにその真価があると思っています。
 
コンピュータの②「演算の処理能力」を拡大させるというのは、要するに「もっと多くのデータを処理・分析できるようにする」ということだと考えています。そのためのトレンドとして、大量のデータを処理・分析するというトレンド(ビッグデータ解析)や、コンピュータ自身に思考能力を与えようとするトレンド(AI=人工知能)が存在すると捉えています。
 
上記のそれぞれのトレンドが1つの流れとなり、未来では人間の限界を超える正確なアウトプットをコンピュータが出せるようになると考えています。
ありとあらゆる意思決定の場面において、個々の人間が自分で判断するよりも、コンピュータの提案に従って判断したほうがより良い結果が得られる可能性が高まることになります。(※この状況は人間にとって良し悪しがあると思いますが、ここでは論じません)
 
 
 
◯2.資本主義経済から別の経済システムへ移行する流れ
⇒現在の世界ではお金を中心として世界の経済が動いています(資本主義経済)。
しかし、この資本主義経済は既に現実の世界に沿わない部分が多々出てきており、既存のお金を中心とした経済から脱却する(既存のお金への依存度を下げる)トレンドが存在すると感じています。
 
そもそもお金とは、物々交換の不便さを解消するための効率の良い価値交換ツールに過ぎなかったものが、お金でお金を増やすという仕組みが出現したことによって現実世界と乖離していき、お金そのものに価値があるかのような錯覚を世界全体でしているという不思議な「価値交換ツール」だと捉えています。
 
この「価値交換ツール」にすぎないお金が経済の中心となっていったのは、お金の発行や管理を取り締まる機関が存在するという社会の仕組みが原因だと考えています。(※この点に興味のある方はお金の歴史について調べてみて下さい)
CtoCでの物々交換がやりづらかった時代はこのようなお金の発行や管理を取り締まる機関が必要だったと思いますが、インターネットの出現によって世界が直接CtoCでつながれるようになっている現在の世界において、世界のそれぞれの国家の単一の機関が発行・管理する単一のお金というのは必ずしも便利ではなくなってきていると思います。
必要なのはあくまでその時代に適した「効率の良い価値交換の方法」だからです。
 
このような状況の中で、共有によって既存のお金への依存度を下げるトレンド(シェアリングエコノミー)が存在すると考えています。
 
また、グローバリゼーションによって世界がつながっている現在において、より現在の世界に沿っており、本来の役割にも沿う「価値交換ツール」を生み出すトレンド(ビットコイン)が存在します。(※ビットコインでビットコインを生み出すことができない点で、より「価値交換ツール」としての本来の役割に沿っていると考えています。)
 
上記のそれぞれのトレンドが1つの流れとなり、単なる「価値交換ツール」に過ぎなかったはずのお金を中心とした経済から、本来中心となるべき「価値」、中でも人間にとって最も価値の高い「信用」を中心とした経済に移行していくのではないかと考えています。
 
 
※上記とはあまり関係のない余談ですが、他にも、3Dプリンターの発展・普及によって1家に1台3Dプリンターが設置されるようになると、世界から仕掛品・完成品の「輸送」が極端に減り、人々はオンラインでデータをビットコインで売買し、家でプリントアウトするような世界になると思っています。このような世界ではプロダクトの設計・デザイン、データの売買プラットフォームの開発・運営、違法データ売買・ダウンロードの取締、3Dプリンターの原材料の採掘・売買などの産業が多くの雇用を生むようになっているのではないかと思っています。
 
 
自分は起業家として生きるのであれば、なぜそれをやるのかと同時に、未来のどの部分を担うサービスを創りたいのかをもっと深堀りして考える必要があると感じました。
お腹すいた。。

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